[第10回科学コミュニケーション研究会 年次大会のご案内]
招待講演の概要を掲載しました(9月4日)
一般講演の予稿集を掲載しました(9月2日)
一般講演の申込み締切を延長しました。8月22日17時→8月27日17時
テーマ:「科学広報・メディアにおける現場のリスクマネジメント」
日 程:2014年9月7日(日)10:30~16:40
場 所:早稲田大学(早稲田キャンパス8号館B107教室)
担 当:吉戸智明(筑波大学)、田中幹人(早稲田大学)
主 催:科学コミュニケーション研究会、JST科学コミュニケーションセンター
共 催:早稲田大学サイエンス・メディア・センター
■ 開催趣旨
科学研究を行う機関・大学の規範やガバナンスが問われる事件が起きています。組織と社会のコミュニケーションを担う広報、社会における情報流通を担うメディアの視点で事例紹介を行い、非常時の科学コミュニケーションを考えます。
■ 招待講師
八代嘉美氏(京都大学iPS細胞研究所 特定准教授)
須田桃子氏(毎日新聞科学環境部 記者)
大林由尚氏(東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 特任准教授)
※講演者が一部変更になりました(2014年8月21日)
■ スケジュール
10:30~12:00 招待講演(30分×3名)
12:00~13:30 昼食
13:30~14:40 一般講演(口頭4名×15分、ポスター2名×3分)
14:40~15:10 ポスターセッションおよび休憩
15:10~16:40 総合討論(話題提供15分ほか)
■ 一般講演の募集について
本研究大会では、一般発表を受け付けます。科学コミュニケーション分野の研究発表であれば、大会テーマ以外のものでも構いません。発表資格は必要なく、どなたでもお申し込みいただけます。たくさんのご応募をお待ちしております(発表締切は2014年8月22日17:00→8月27日17:00)。一般発表は15分間(質疑込み)の口頭を予定しております。申込み者多数の場合は、フラッシュトーク付きポスター発表へ変更をお願いする場合がございます。ポスターはA0サイズでご用意いただくことになります。ポスター宣伝のためのフラッシュトーク(3分間を想定)時間を設けますので、必要に応じてスライド数枚をご用意ください。
■ 参加・発表申込方法
事前登録制です。以下のサイトよりお申し込みください。
http://bit.ly/1mJ6sTQ
なお、参加費は無料です。
■ 招待講演 概要
講演1 八代 嘉美 氏
<タイトル>
「現場」と「社会」をつなげることができたか
<概要>
刺激惹起性多能性獲得細胞(STAP細胞)をめぐる一連の出来事は、論文に関する疑義が明らかとなる以前から、さまざまな波紋を生んだ。幹細胞研究と社会、さらには学術活動と社会の関係のみならず、再生医療とマス・メディアの関係、先端領域をめぐる学術広報のあり方、当該領域に近い専門家の社会的責任、さらには研究倫理や知財、産業界の関わりなどについての議論などである。本発表では、こうした一連のできごとにおいて、論文発表当時から「幹細胞業界」に属する人間としてメディアで解説等を行ってきた立場として、メディアの現場でなにを聞かれどう語ったのか、それを通じて何を考えたかについて述べる。
講演2 須田 桃子 氏
<タイトル>
STAP報道を振り返って
<概要>
STAP論文の発表以降の一連の経過を取材してきた一新聞記者の立場で、この半年間を振り返りたい。2月中旬に論文の疑義に関する理化学研究所の調査が始まったが、理研CDBの主要著者達への記事化を前提とした取材は、4月以降にそれぞれが記者会見するまでほとんどかなわなかった。各会見でも、疑義に関する説明責任が果たされたとは言い難い。理研本部も、外部から必要性を指摘されていた残存試料の解析をはじめとする論文の徹底検証に消極的で、事態の収拾に向けた情報発信も乏しかった。さらに、取材では、小保方氏が非公表のまま検証実験に立ち会っていたことや、理研本部がSTAP細胞の存在を揺るがす二つの解析結果の公表に圧力を掛けたことも分かっている。これらは、結果的に主要著者達や理研への不信感を生み、問題の長期化・深刻化を招いたと考えられる。
講演3 大林 由尚 氏
<タイトル>
計算機セキュリティ事案とコミュニケーション
<概要>
研究の現場で、好むと好まざるとを問わず、使わなければいけない計算機とネットワーク。世界中から利用できるようにしている研究用計算機は、事務用PCと比べ、セキュリティ事案の発生リスクははるかに高いと言える。どの研究機関でも起こりえる研究用計算機のセキュリティ事案について、計算機担当とメディア対応の両方を兼ねていた担当者、そして科学コミュニケータの立場から、どんなことが起こりえるか、どのような対応をせまられたか/しないといけなかったのか、次に起きたらどうするのか、何を覚悟しなければいけないのかについて、可能な範囲でお話しする。
■ 一般講演一覧(口頭4件、ポスター2件)
01 大学院生出張授業プロジェクト”BAP”の取り組み
鈴木初実(東京大学大学院/大学院生出張授業プロジェクト”BAP”)
02 科学技術イノベーション政策形成のためのパブリックエンゲージメントについての省察:「夢ビジョン2020」への取組みを事例として
工藤充(京都大学)
03 非専門家への研究リソースの提供例:作家への宇宙研究リソース提供による作品製作・展示
玉澤春史(京都大学理学研究科附属天文台)
04 「国民との科学・技術対話」に向けた若手研究者向け対話力トレーニングプログラムの開発と実践:京都大学物質-細胞統合システム拠点の実践を事例に
秋谷直矩(京都大学)
05 産学連携プロジェクトにおける学術広報 ケーススタディ
和田雅子(北海道大学)
06 天文学普及プロジェクト「天プラ」はなにを目指すか
高梨直紘(東京大学)
予稿集はこちらからダウンロードしてください。
■ 会場へのアクセス
(1) 地下鉄東西線 早稲田駅からお越しの場合(マップ赤字(1))
↓ 2番出口 or 3a出口から外へ
↓ 「馬場下町」交差点を交番を背に早稲田キャンパス側へ
↓ 早稲田キャンパス着。
左手にある南門入ってすぐ左に8号館地下への入口があります(★印)
(2) JR山手線 高田馬場駅からお越しの場合
↓ 高田馬場駅東口2番バス乗り場から「学02 早大正門」行
↓ 「馬場下町」停留所(マップ赤字(2))下車(終点まで乗った場合、大隈講堂(21)の
横に着きます)
↓ 馬場下町交差点を交番を背に早稲田キャンパス側へ
↓ 早稲田キャンパス着。
左手にある南門入ってすぐ左に8号館地下への入口があります(★印)
会場設備:早稲田大学ITサービスナビのページをご覧ください。
http://www.waseda.jp/navi/av/waseda/008/008-B107.html
■ 問い合わせ先
科学コミュニケーション研究会 事務局
info◎scicomsociety.jp
■過去の開催情報
2010/03/12 第1回科学コミュニケーション研究会 年次大会@京都大学
2010/07/24 第2回科学コミュニケーション研究会 年次大会@東京大学
2010/11/20 第3回科学コミュニケーション研究会 年次大会@日本科学未来館
2011/09/23-24 第4回科学コミュニケーション研究会 年次大会@東京大学
2011/11/20 第5回科学コミュニケーション研究会 年次大会@日本科学未来館
2012/09/8-9 第6回科学コミュニケーション研究会 年次大会@東京大学
2012/11/11 第7回科学コミュニケーション研究会 年次大会@日本科学未来館
2013/09/29 第8回科学コミュニケーション研究会 年次大会@京都大学総合博物館
2013/11/12 第9回科学コミュニケーション研究会 年次大会@日本科学未来館
※過去の年次大会の資料につきましては、「資料」のコーナーにまとめられています。